タンパク質名称の統一と標準化の必要性 科学のための科学

タンパク質名称の統一と標準化の必要性

今回は、私が以前から問題視していた生物医学分野の大問題について書きたいと思います。それは、遺伝子から作られる物質、特にタンパク質の命名のシステムが乱立していることです。科学者はみな自分の好きなタンパク質の名称を使っていて、命名に関するルールが未だに定まっていません。 同じタンパク質に複数の別の名前が…
日本からアメリカへ4 キャリア

日本からアメリカへ4

前回の更新から1年以上経ってしまったので、新しくこのブログを読んでくださっている方は、過去記事の日本からアメリカへ1、2、3を読んでみてください。前回は、私が米国医師国家試験(USMLE)ステップ1及び2に合格した後、アメリカ各地の面接の旅を経てピッツバーグのアリゲニー総合病院とマッチするまでの話で…
若年性大腸癌についての総説 分子病理疫学(MPE)

若年性大腸癌についての総説

前回の記事でも述べた、若年性大腸癌についての総説が私の研究室からつい先日ネイチャー・レビュー(臨床癌科学)誌に発表されました。 https://www.nature.com/articles/s41571-020-00445-1 ちなみにこの雑誌のインパクトファクターは今年50を超えました。私はイン…
長期的な科学の発展のための投資 健康

長期的な科学の発展のための投資

最近大切な研究費申請の締め切りや論文投稿、改訂が重なり、しばらく更新が滞ってしまいました。 私が以前から繰り返し述べているように、現在の科学研究には短絡的な研究成果を追求せざるを得ない悪しき潮流が生まれています。 近年のアメリカでは、生物医学分野の研究予算が伸び悩む中で、博士号取得者が毎年参入して研…
チャンスを掴む方法4(大一番での実力の発揮:私の場合) キャリア

チャンスを掴む方法4(大一番での実力の発揮:私の場合)

まずは、勝負に臨む際の私の基本的な姿勢です。 私の場合、戦国時代などの実力がものを言う社会に興奮を覚えます。将棋が好きなのも同じ理由です。ですから、私は根っからの勝負好きと言ってもいいでしょう。また、あまり悩んだりくよくよしたりすることはなく、自分がこれをやりたいというビジョンがいつも比較的はっきり…
チャンスを掴む方法3(大一番での実力の発揮:渡辺名人) キャリア

チャンスを掴む方法3(大一番での実力の発揮:渡辺名人)

ここ一番での勝負所での実力の発揮について、再び私が尊敬する渡辺明名人を皆さんに紹介したいと思います。 普通の棋士の場合、トップ中トップ棋士同士のガチンコ対決となる、名人戦などのタイトル戦でのタイトル獲得率は通算勝率より低くなるのが当たり前です。例えば、豊島竜王の場合通算の勝率が6割8分強で、タイトル…
チャンスを掴む方法2(仕事の優先順位と準備) キャリア

チャンスを掴む方法2(仕事の優先順位と準備)

私が普段の仕事で心がけていることの一つとして、入念な仕事の準備があります。 重要な仕事には念を入れた周到な用意を欠かしたくありません。しかし、早寝早起きの生活リズムの維持のために、一日の仕事時間は限られているので、まず仕事の優先順位をはっきりさせる必要があります。 重要度は自分の仕事への影響具合で判…
チャンスを掴む方法1(生活習慣) キャリア

チャンスを掴む方法1(生活習慣)

先日の将棋の渡辺新名人の誕生の記事に書いたように、私は渡辺新名人がここぞというチャンスに限って特に勝負強いところをとても尊敬しています。実際に彼の通算勝率(6割6分強)は確かにかなりの高勝率ですが、他のトップの中のトップ棋士と比べてずば抜けて高いというわけではありません。例えば、通算勝率は豊島前名人…
渡辺明新名人誕生! 将棋(Shogi)

渡辺明新名人誕生!

渡辺明新名人誕生、3冠復帰、おめでございます! 前の記事にも書きましたが、私は渡辺将棋の切れ味が好きで、誕生日も一日違いということもあり20年来のファンです。一時はB級、一冠まで落ちたにもかかわらず、そこからの怒涛の巻き返しで、2期連続順位戦全勝21連勝という破格の成績で名人挑戦。そこからコロナ自粛…
首都直下地震 新型コロナウイルス

首都直下地震

最近、リモートワークが続いて朝晩の自転車通勤がなくなったため、運動不足解消のために室内バイクマシンを毎日漕いでいるのですが、その際によく過去のNHKの番組を見ています。その中に昨年12月頃に放送された首都直下地震のシリーズがありました。 昨年の12月といえば、水面下ではおそらく感染が広がりつつあった…