USCAPでの出会いと思い出 分子病理疫学(MPE)

USCAPでの出会いと思い出

今日はワシントンD.C.からインディアナポリスに旅立ちます。 米国カナダ病理学会(USCAP)には3年ぶりの参加でしたがとても楽しかったです。 学会中、長崎大学の福岡順也教授とバッタリお会いしました。豊富なアイディアや考え方がまさにグローバルなお方です。 話が弾んで、日本人の皆さんとの夜のポットラッ…
USCAP @ナショナルハーバー 旅行記

USCAP @ナショナルハーバー

昨日より、ワシントンD.C.近郊のメリーランド州にあるナショナルハーバーで行われている世界最大の病理学会、米国カナダ病理学会(USCAP)に参加しています。 昨日は1日かけてシアトルからワシントンD.C.のレーガン空港に移動し、夜は友人と会食、本日は昼のModern Pathologyという科学誌の…
GECCO @シアトル 分子病理疫学(MPE)

GECCO @シアトル

今週、来週と出張ウイークが続きます。ボストン→シアトル→ワシントンD.C.→インディアナポリスと巡るアメリカ横断の旅です。   まず、昨日から毎年シアトルのFred Hutchinson Cancer Research Center(フレッド・ハッチンソン癌研究所)で行われている、GECC…
転ばぬ先の杖2 分子病理疫学(MPE)

転ばぬ先の杖2

繰り返しますが、世界規模の効果が莫大なのは間違いなく、癌治療よりも癌予防です。 例えば、たばこの消費量をゼロに、あるいは半分にするだけで、癌患者数、癌死亡数ともに世界規模で数千万の単位で減らせます。日本だけでも数十万から数百万の単位で減らせます。癌予防に比べると癌治療は世界規模の癌負荷の軽減に殆ど貢…
転ばぬ先の杖1 分子病理疫学(MPE)

転ばぬ先の杖1

予防は治療に勝ると言います。みなさんもできれば癌になる前には予防を、もし癌になった後でも再発の予防を選ぶのではないでしょうか。副作用が必ずといっていいほどある癌の薬物療法はできれば避けたいはずです。 私の研究の最終的な目標は分子病理疫学(MPE)で得られた研究成果を癌治療にだけではなく癌予防に活かす…
チャンスは必ず来る! キャリア

チャンスは必ず来る!

3月5日、今日は何の日? 分子病理疫学の日。 今日は分子病理疫学(MPE)と題した最初の論文が世に出てから、ちょうど9年目の日です。 もともと私は病理科医師で、分子病理学超専門医であり、分子病理学者として研究活動をしていましたが、疫学の面白さに惹かれ、2007年よりハーバード大学公衆衛生学大学院修士…
日本からアメリカへ2 自己紹介

日本からアメリカへ2

前回の記事から大分時間が空いてしまいましたが、前回述べたように、私は1994年4月から東京大学大学院を休学して在沖縄米国海軍病院でインターンとして1年間の臨床研修を始めました。米国医師国家試験(USMLE)の受験勉強と並行して米国の病院環境と英語に慣れる為でした。 東大大学院の休学は単なる休学ででは…
ハゲタカ(プレデター)にかかわるな!2 科学のための科学

ハゲタカ(プレデター)にかかわるな!2

振り返れば、1980年代、1990年代に生物学・医学が進歩して、研究者のニーズが世界的に高まり、雨後のたけのこのように大学や教育プログラムが作られました。米国国立衛生研究所のグラントも2000年代前半までは右肩上がりに増えていきました。大学も教員・研究者を大量に雇うことで米国国立衛生研究所や他の機関…
ハゲタカ(プレデター)にかかわるな!1 科学のための科学

ハゲタカ(プレデター)にかかわるな!1

先日の統計の重要性についての記事の中で、研究不正の根本的な原因の一つに科学の表面的な評価があると述べました。 論文数やミーティングでの発表回数などの表面的な実績を稼ぎたい研究者と、論文掲載料や登録料などでビジネスをしたい業者との利害関係が一致して近年横行している商売がいわゆるハゲタカ(プレデター)ミ…