分子病理疫学(MPE) 4月 29日 2023 大腸がんの病理組織画像のAIのマシーンラーニング解析による患者の予後と治療成果の予測の成功 先日、我々の研究室とDr. Yuの研究室の画期的な共同研究成果がNature Communications誌に掲載されました。 https://www.nature.com/articles/s41467-023-37179-4 癌の疑いがある場合、患者から組織の一部を取り出して生検が行われます。取… 続きを読む
健康 9月 12日 2022 若年性癌についての総説 一昨年、私の研究室から若年性腸癌についての総説をネイチャー・レビュー(臨床癌科学)誌に発表しましたが(こちらの記事)、今月同じネイチャー・レビュー(臨床癌科学)誌に、今度は若年性癌全般の増加傾向についての総説を発表することができました。この総説については、所属するブリガムアンドウィメンズ病院からプレ… 続きを読む
健康 7月 6日 2022 世界初の西洋式食事と大腸菌と大腸癌発生の関係の解明 今回は私たちの研究室からGastroenterologyに最近掲載された興味深い研究成果について書きたいと思います。熊本大学のKota Arima先生が筆頭著者の今回の論文は、前向きコーホート研究により西洋式食事がpks+ E. coliという大腸菌の一種を癌組織中に多く含む大腸がんの発生と関連があ… 続きを読む
分子病理疫学(MPE) 11月 22日 2020 若年性大腸癌についての総説 前回の記事でも述べた、若年性大腸癌についての総説が私の研究室からつい先日ネイチャー・レビュー(臨床癌科学)誌に発表されました。 https://www.nature.com/articles/s41571-020-00445-1 ちなみにこの雑誌のインパクトファクターは今年50を超えました。私はイン… 続きを読む
分子病理疫学(MPE) 7月 24日 2019 ワシントン出張2(AACRのイノベーションサミット) しばらく更新が滞ってしまいましたが、先月末のワシントン出張の話の続きです。 NIHの研究費の審査会の後は、米国癌学会(AACR)主催の癌科学イノベーションサミット会議(議題は併用療法)に招待されて出席していました。 この会議は3日間に渡り、免疫療法、化学療法、放射線療法、分子標的療法、その他の領域の… 続きを読む
旅行記 7月 7日 2019 ワシントン出張1(NIHの大型研究費の審査) 先月末、またワシントンに出張していました。米国国立衛生研究所(NIH)の大型研究費、U54グラントの審査委員会に参加するためです。 このU54というのは、主として生物医学分野の基礎研究から応用研究(いわゆるトランスレーショナルリサーチ)を包含する拠点(センター)づくりのための研究費です。研究成果を臨… 続きを読む
分子病理疫学(MPE) 5月 14日 2019 日本病理学会での講演内容 無事に日本での講演を終えました。 病理学会では午前及び午後の2回講演を行ったのですが、午前は病理学会の参加者のみを対象とした免疫分子病理疫学についての講演で、午後は癌予防の重要性と免疫学の予防における重要性についての一般向けの講演でした。 何れの講演にも多くの方(正確には分かりませんが恐らく前半は2… 続きを読む
分子病理疫学(MPE) 5月 7日 2019 日本病理学会での講演 成田空港に到着しました。10連休明けですが海外に旅行した人で空港はまだ混雑していました。 今週、東京国際フォーラムで行われる日本病理学会総会にて、5月11日(土) に以下の二つのシンポジウムで講演を行います。 ●特別シンポジウム 3 免疫微小環境と病理 第 1 会場(ホール C) 5月11日(土) … 続きを読む
分子病理疫学(MPE) 2月 4日 2019 分子病理診断と精密医療 分子病理診断は先端癌医療の縁の下の力持ちです。 私は研究に加えて、ハーバード大学医学大学院関連病院の一つであるブリガム・アンド・ウィメンズ病院で分子病理診断を行う病理科医師でもあります。1年に6週間を診断業務に充てています。 先週は当番の週でした。当番になると通常の研究関連業務に加えて診断関連業務も… 続きを読む