分子病理疫学(MPE)

一年の目標2 分子病理疫学(MPE)

一年の目標2

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 去年の記事にも書きましたが、毎年1月1日にはその年の目標を立てることにしています。今年もまた、目標を立てました。1年、3年、5年、10年後に達成したいことと、目標を実現するためにこの1年にやるべきことを書いていきます。 毎年、目標を立…
若年性大腸癌についての総説 分子病理疫学(MPE)

若年性大腸癌についての総説

前回の記事でも述べた、若年性大腸癌についての総説が私の研究室からつい先日ネイチャー・レビュー(臨床癌科学)誌に発表されました。 https://www.nature.com/articles/s41571-020-00445-1 ちなみにこの雑誌のインパクトファクターは今年50を超えました。私はイン…
長期的な科学の発展のための投資 健康

長期的な科学の発展のための投資

最近大切な研究費申請の締め切りや論文投稿、改訂が重なり、しばらく更新が滞ってしまいました。 私が以前から繰り返し述べているように、現在の科学研究には短絡的な研究成果を追求せざるを得ない悪しき潮流が生まれています。 近年のアメリカでは、生物医学分野の研究予算が伸び悩む中で、博士号取得者が毎年参入して研…
コロナ騒動のボストン 4(第5回国際分子病理疫学会延期) 健康

コロナ騒動のボストン 4(第5回国際分子病理疫学会延期)

コロナ騒動はまだまだ終わりません。ボストンのあるマサチューセッツ州の死者数は1週間前までは30人から40人で推移していました。それが一気に90人台になったあと、数日は70人ほどになり減少に転じたと思いきや、ついに一昨日は96人、昨日は89人になってしまいました。 丸3週間も外出を制限してこれですから…
コロナ騒動のボストン2 健康

コロナ騒動のボストン2

ついにアメリカが新型コロナウイルスの感染の中心地となってしまいました。ボストンのあるマサチューセッツ州でも感染者が日々右肩上がりに増加しています。 4月1日時点での州内の累計で、122人死亡(前日の89人から33人の増加)、陽性は7,738人(前日の6,620人から1118人の増加)、検査件数は51…
コロナ騒動のボストン 健康

コロナ騒動のボストン

新型コロナウイルスの騒ぎが更に大きくなっていますね。ボストンのあるマサチューセッツ州でも、つい先日知事が非常事態宣言を出しました。学校は休校、なんとレストランも全部休業。スーパーに行っても保存食は品薄でお米も売り切れ、毎週末通っているボストン交響楽団のコンサートも、今月はキャンセルとのこと。ハーバー…
MPE 10周年 分子病理疫学(MPE)

MPE 10周年

本日、3月5日は分子病理疫学(MPE)を提唱した初めてのコンセプト論文がJournal of the National Cancer Instiuteに掲載されてちょうど10周年になります。 Journal of the National Cancer Instiuteは10年以上インパクトファクタ…
日本疫学会などで講演@京都大学 分子病理疫学(MPE)

日本疫学会などで講演@京都大学

日本に来ています。ご飯が美味しく毎食が楽しみです。 今週の2月20日(木) 及び2月21日(金)に、京都大学SPHと京都大学で行われる日本疫学会で講演します。 ●京大SPH ショートコース 次世代の疫学と人口健康科学 日時:2月20日(木) 10:30~12:00 場所:医学キャンパス G棟2階 セ…
科学業績の真価とは2 分子病理疫学(MPE)

科学業績の真価とは2

多くの疫学者は、自分で新しい方法論を開発することなく、他人が開発した方法を使って、単に新しいリスクファクターと病気の相関関係を発表し続けています。そういう大量の、疫学者であれば誰にでもできる疫学研究論文のせいで、一般には疫学は病気のメカニズムは あまり考慮に入れていないというイメージが形成され、「疫…
科学業績の真価とは1 分子病理疫学(MPE)

科学業績の真価とは1

今年も年末に近づいてきて、恒例のノーベル賞の授賞式のシーズンとなりました。ノーベル賞を受賞するような研究は人類の発展に大きく貢献したことは間違いありません。近年、受賞者に毎年のように日本人の研究者が名前を連ねていることは誇らしい限りです。 ただ疫学者として一つ残念なことがあります。ノーベル賞には経済…