研究・研究者の歴史的価値について1

研究あるいは研究者の価値というのはどういうものでしょうか。我々研究者にとっては、わざわざ日々話題にはしませんが、我々の存在意義にかかわる重要な問題です。私は毎日そのことについて考えています。

私が常に頭に置いて、研究活動の指針としているのは、研究者の価値は、その研究者がいなかった場合に現在あるいは未来の世界の発展にどう影響するか、ということを軸に考えるべきということです。

つまり、極端な話ではありますが、自分の研究があってもなくても将来の世界に全然影響がない場合、自分の研究者としての存在意義はないに等しいということです。

もちろん、研究というのはやってみなければ分からないものですから、今現在の短期的な成果のみをもって判断はできませんし、大きな成果が得られそうだと考えてやってみて失敗することも当然ありえます。

しかしながら、自分の研究成果がこの歴史的な観点での価値基準を将来的に満たしうるだろうか。と自問自答しつつ、自分の存在意義を問いながら努力することは、研究者としての社会に対する使命と考えています。

次回に続く

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