コロナ騒動のボストン 4(第5回国際分子病理疫学会延期)

コロナ騒動はまだまだ終わりません。ボストンのあるマサチューセッツ州の死者数は1週間前までは30人から40人で推移していました。それが一気に90人台になったあと、数日は70人ほどになり減少に転じたと思いきや、ついに一昨日は96人、昨日は89人になってしまいました。

丸3週間も外出を制限してこれですから、この生活がいつまで続くのか見当もつきません。外出制限下でのマサチューセッツ州での感染者数のピークは4月10日から20日ごろと予測されているようです。今後感染者・死者数が減ってきたとしても、外出制限を緩めると瞬く間に再増加してしまうので、我々は当分の間、何らかの形で不自由な生活を続けなければならないでしょう。しかし、このままの状況だと失業者が街に溢れ、経済への影響が更に深刻になってしまいます。これから有効なワクチンができるまで、あるいは人口の大部分が集団免疫を獲得するまで、少しずつ制限を緩めてどうにか感染爆発が起こらないようにするしかなく、いずれにせよかなりの長期戦になりそうです。まだ先行きは見えません。

こんなときに家からリモートで仕事ができることに感謝しているところですが、残念ながら、私がここボストンで主催している第5回国際分子病理疫学会を1年延期し、2021年の5月に開催することにしました(www.mpemeeting.org)。今回は特に豪華な講演者が集まったので、講演者はほぼそのままで充実したプログラムを提供できることを願っています。実は3月ごろの早い段階から感染拡大を予想して、講演者や登録者に航空券を手配しないようお願いし、来年の会場確保に向けて動いていたため、大きな混乱もなく延期できました。

来年このコロナ騒動が収まっているのかすら今は見えません。願わくば、ワクチンが完成して予防ができるようになれば良いのですが。とにかく今は家に篭り、最前線で昼夜奮闘している医師の仲間や他の医療関係者に迷惑をかけないようにするしかありません。

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