ブログ1周年!日本の活力を取り戻すために

今日でブログを始めて1年になりました。私は1995年にアメリカに来て以来、2010年頃まではごくたまに日本の大学に招待されて帰国する以外には、正直に言うとあまり日本との関わりはありませんでした。特に若いときは、アメリカでどう生き抜いていくか自分のことで精一杯だったのもあります。

うちの研究室に来てくれるポスドクやたまに色んな所で見聞きする話を通じて日本の様子を知るうちに、日本というのは良くも悪くもずっと変わらない国だなあと感じていました。現在の少子高齢化の傾向は短期間での修正はまず不可能ですから、今後の日本は厳しい時代を生きていかなければならないことがすでに決まっているにも関わらずです。

25年近くアメリカにいても日本が好きだからこそ、もっと日本人が変化を恐れずにチャレンジをしないとこの国はどんどんスピードを上げて衰退していくと感じています。そして自然と何かしら日本のために働くことができないかと考えるようになりました。

私が大学院在学中に日本から脱出したいと考えるようになった経緯は過去記事(自己紹介日本からアメリカへ1)にまとめてありますが、はっきり言って私が渡米してから20年以上も経っているのに、根本的なところでは何も変わっていないと感じるのです。それどころか、おそらくは江戸時代が始まって以来ずっと似たような考え方、つまり秩序と序列が一番大事という社会の固定観念の中ででやってきたとすら感じます。

私は戦国・安土桃山時代が好きなのは実力がものを言う世の中だからです。もちろん、徳川家康はそうした混乱の世の中を一変させて、それから300年、400年と現在にまで影響を及ぼす社会システムを築いたという点では評価できるのかもしれません。この点については話すと長くなるのでこれくらいでやめておきますが、私は織田信長や豊臣秀吉のような異才が家柄に関わらず才能を発揮でき、変化が当たり前だった時代が日本にもあったことを日本人に思い出してほしいのです。近年も戦後の日本はまさに大打撃から奇跡の復活を遂げました。変化に耐え抜く力を本来の日本人は持っていると信じたいのです。

イノベーティブな変化が求められる時代にあって、高品質なものを大量生産できる組織力よりも、個人が自由に自分の才能を発揮できるような環境が求められていることはおそらく日本人の大部分が認識していると思われますが、相変わらず日本社会は根本的には同じです。おそらく、日本人の気質に今のシステムがとてもよくマッチしていることが原因でしょうか。

ブログを始めたときにも書きましたが、私としては自分のアメリカでの生活を発信することで、こうした状況に一矢報いたいと思っています。小さい変化はあらゆるところで起こっているのでしょうが、根本的には変わっていないことが気がかりでならないのです。

誤解をしないでいただきたいのは、私は日本が大好きです。アメリカに住んで日本のほうがいいと思えるところは、特に生活や文化面においてはたくさんあります。真面目で優秀な日本人が集団行動を重視するあまり、個人の才能を完全に発揮できずに特に中年以降にやる気をなくしてしまう社会が残念でなりません。社会を閉塞感が覆い、最近は若者までも元気をなくしているようです。

ということで、少し更新が遅くなった時期もありましたが、ブログも無事一周年を迎えることができました。微力ですが日本を変えたいといいう志を持ちながら、また今年1年も継続できるように頑張っていきたいと思います。

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