ニューメキシコ1(カールズバッド洞窟群国立公園)

最近忙しくてブログの更新が滞ってしまっていましたが、10月にテキサスのMDアンダーソン癌センターにグランド・ラウンド講演をするためにご招待頂いた際に足を伸ばした、ニューメキシコのカールズバッド洞窟群国立公園が非常に面白かったので書いておきたいと思います。今まで行ったどの国立公園とも違う魅力がありました。

カールズバッドを訪問することとなったきっかけは、テキサスへ行く機会に、以前から興味のあったアメリカとメキシコの国境の街であるエルパソに行ってみようと思いついたことでした。そしてエルパソ周辺になにか見るものはないかと探してみたところ、それまで聞いたことがなかった国立公園があることがわかったのです。

そこでエルパソ空港周辺に前泊し、レンタカーを借りて訪れることにしました。カールズバッドはエルパソから車で東に2時間ほど走ったところにあります。昼前にエルパソを出発しました。カールズバットまではあまり街らしい街もなく、エルパソを離れるにつれて交通量もどんどん少なくなっていきます。ほとんどはサボテンが生えた乾燥した大地が広がっているだけでした。

テキサスやニューメキシコでは、道路はただ広くて分岐もほとんどなく、何キロもハンドルを切らなくてよいことがよくあります。それだけ人が住んでいない土地が多いのでしょう。走っている車もボストンと全然違います。ピックアップトラックや大型のSUVなどが多く、馬力をしゃかりきに使ってものすごいスピードを出します。ただ、交通量が少なく見通しが良いのでそこまでは危険に感じません。こんなところでコンパクトカーを運転すると負けてしまう気持ちはよくわかりました。

2時間後、カールズバッド洞窟群国立公園らしき場所に着きました。遠くから見るとところどころ草やサボテンが生えたただの小高い丘です。丘の上まで車を走らせるとビジターセンターに到着です。この時点では、ただの見晴らしのよい展望台に来た感じで、あたり一面に乾燥した大地が広がっているだけであり、一体どこに見るものがあるのだろうという感じです(写真)。実は洞窟はビジターセンターから丘の中へとアリの巣のように広がっており、歩きたくない人は中間地点までエレベーターで行けるそうなのです!

この日は到着が遅かったので、洞窟の探索は翌日にして、有名なBat Flight(コウモリの飛翔)を見に行くことにしました。丘の上に洞窟への入り口があり、洞窟の上方の部屋には日中コウモリが眠っていて夕方になると一斉に餌を取るために飛び立つそうなのです。冬になると集団が南の方へ移動していくので、ピークは夏だそうです。実際、カールズバットが発見されたのもコウモリがいたからとのこと。カウボーイの青年がコウモリが飛びたつのを不思議に思って中を探検したのが始まりだそうです。

少し長くなったので続きは次回に書きます。

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