荻野研究室の研究室員の募集
ボストンにある私の分子病理疫学(MPE)研究室で研究室員(computational biologist, bioinformatician, anatomic pathologist あるいは他の分野)を募集しています。
私のMPE研究室の中心はハーバード大学関連のBrigham and Women’s Hospitalにありますが、その他のハーバード大学関連のいくつかの施設(Dana-Farber Cancer Institute, the Broad Institute of MIT and Harvard, Harvard T.H. Chan School of Public Health, and Harvard Medical School)にまたがり、従来のラボの概念を超越して存在し、機能しています。
私は日本人で現在唯一のNCI R35 Outstanding Investigator Award (OIA) グラント保持者のようです。このNCI R35は全米でも約120人(1州あたりわずか2人程度)しかもっていないグラントです。
研究室員は経験、能力(特にAnatomic Pathology、Computational biology/bioinformaticsの能力)に応じて、給与のサポートすることも可能です。フェローシップ等の自前のグラントサポートがあればポジションをオファーする可能性が高まります。
Epidemiology、Biostatistics、Molecular Biology、Immunology、Microbiology、臨床医学のbackgroundを持つ方も考慮しており、得意な分野・経験を生かしていただくことができます。
プロジェクトは消化器腫瘍を使ってMolecular Pathological Epidemiology (MPE、分子病理疫学)、Immunology-MPE(免疫分子病理疫学)、Microbiology-MPE(微生物分子病理疫学)、病気を限定しないMPE解析手法の開発、あるいはMPEと他の分野とのあらたな統合分野の開発と多岐にわたります。
ラボメンバーのCareer Developmentのサポートも充実しています(詳しくはこのリンクをご覧ください)。これまでに約50人のポスドクが栄転していきました。私の指導のもとで、人にもよりますが、2年間の研究留学の成果として筆頭著者でおよそ2から5本の高質の論文を出した人が多数いますし、Co-First Authorship 制をとってポスドクの成果をより大きくしています。
MPEは私が提唱した学問分野で、その名が示すとおり、分子病理学と疫学の統合というユニークな学問分野です(Ogino et al. JNCI 2010; Ogino et al. Lancet 2018; Ogino et al. Annu Rev Pathol 2019; etc)。私は2013年に国際分子病理疫学学会を設立し、第5回国際分子病理疫学学会を2020年6月上旬に行います。私の研究室では分子病理疫学の歴史を作っています。
近年の主要プロジェクトとしては、大腸癌をモデルとして、癌と免疫システムの相互作用に対する環境因子や微生物因子の影響を大規模集団とデータベースを駆使して研究しています。私たちはこの分野を免疫分子病理疫学(Immunology-MPE)として設立し、その分野の先頭を走っています。この分野は免疫療法 (Immunotherapy)、免疫予防 (Immunoprevention) に寄与するものと期待されています。Computational biologyとBioinformaticsの手法を使って、免疫分子病理疫学をさらに発展させるのも重要プロジェクトです。
我々のMPE Researchの強みは最近のさまざまな論文で示されています(上に主要な論文を列挙しました)。分子病理疫学と私の研究室についてはこのブログの他にこれらのサイトをご覧ください。
http://www.hsph.harvard.edu/faculty/shuji-ogino/
http://www.mpemeeting.org
興味のある方は(sogino[at]bwh.harvard.edu)宛てにCVをつけて直接連絡をお願いします。興味のありそうな人をご存知の方は、この情報を共有して頂ければ幸いです。お問い合わせや応募が多い場合は返答しきれないことがありますが、ご容赦ください。ご応募お待ちしております。